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遺伝子分析から認知症予防へ~業務用に特化した遺伝子分析サービス~

3d DNA nucleotide sequence on white background

 

認知症Cafést編集スタッフのSです。

IDENSIL(イデンシル)

昨年末のクリスマスの日に株式会社グリスタ(本社は東京都中央区)のご担当者様より、遺伝子分析サービス「IDENSIL」(イデンシル)のご案内を受けました。

IDENSILの記事~ライフ薬品と提携し、認知症リスクの軽減を目指す~

気にはなっていたものの、そのままにしていたのですが、

業務用に特化した高精度の遺伝子分析サービス「IDENSIL」(イデンシル)、ライフ薬品と提携し、認知症リスクの軽減を目指す

との記事を1月末に見かけました。その記事では、以下のようにまとめられて、再度注目しました。

 

(編集スタッフ補足:これまでのライフ薬品の動き)

ライフ薬品の本社がある八千代市をはじめ、近隣の社会福祉協議会、地域包括支援センターなどから食事と運動指導の依頼を受け、管理栄養士がそれらを実施し、個人の健康状態に合わせた生活習慣病予防及び認知症予防指導を行ってきた。その際、 自覚症状がなく、日常行動の変化に繋がりにくいケースに対してどのように指導をしていくかが課題であった。

 

(編集スタッフ補足:提携後のライフ薬品の動き)

管理栄養士が「IDENSIL」の遺伝子分析結果を元に、生活習慣病や認知症リスクを軽減するための食事・運動・睡眠など、日常生活習慣の改善指導に活用することが可能になる。また、自身のリスクが明確に分かることで、指導内容を真剣に考え、行動変容に繋げやすくなることが期待できる

 

説明会に参加

そんな折、再度、電話でご紹介を受けて、昨日(2月26日)、東京都中央区の区民館で開催された説明会に、早速、足を運んだのでした。

なぜ業務用特化型か?(小売をしていないか?)

IDENSILで疑問に感じる点は業務用特化型ということです。小売はしていないということですから、一般消費者の立場からすれば煙たくも感じられてしまいます。
この問いに明確な意図で立場を定めておられることが印象的でした。

 

この説明会で知りましたが、消費者に直接物販するDTC型(direct-to-consumer)遺伝子検査についての国内外の議論が、平成28年6月に日本医師会学術推進会議にて整理されています。(報告書へのリンクはこちらをクリックしてください。)

 

報告書に目を通しますと、このテーマの専門家ではない私には読解が難しいところがあるのですが、遺伝子検査を専門家を介さずに直接的に消費者に売ることには、まだ現時点では未解決の問題があることがうかがえます。報告書にて言及されています(遺伝子検査の)二次的サービスとして、科学的根拠に乏しい食品やサプリメント等の物販があることという課題の指摘は素人ながら目に留まりました。

 

昨日の説明会では、通販・小売では「消費者が正確に情報を活用できない」、「体質情報を正しく(有効に)活用できない」などの問題点が指摘されていました。

最適なソリューションを導くための遺伝子検査

そのうえで、検査をすることのみでは価値がなく、生活指導などのソリューションを提供する企業(機関)と連携して、検査で明らかになった体質情報(ヘルスケア領域では「体脂肪」「骨格筋」「睡眠の質とリズム」「血糖レベル」「骨 軟骨 関節」「血圧」「血中コレステロール」「脳・疲労・ストレス」についての体質情報)を最適なソリューションを導くための一つの情報として活用していくことを目指すということでした。

 

株式会社グリスタはソリューションの開発・提供には乗り出さず、高い精度の遺伝子分析サービスを提供することに集中する(そして、ソリューションを提供する機関に付加価値を与えるというビジネスモデル)という徹底ぶりも特徴的な点と思います。

認知症予防との関連

認知症予防との関連で一点指摘すると、以前のカフェストの記事(後述)では糖尿病は認知症の発症頻度を高めるとの結果を紹介しました。従って、血糖に関する体質(血糖の量と関連するインスリンの生成に関する体質)が明らかになるということは、認知症予防のためのより適切な個別の指導を導く可能性を高めるというのが前向きな期待と言えるでしょう。

 

 

 

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