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楽器演奏が認知症予防に!

 

こんにちは、認知症Cafést編集スタッフのmimiです。

 

もしもピアノが弾けたなら・・・

 

こんな往年のポップソングがありましたが、もうすぐ75歳を迎えるわたしの父は、定年を迎えると同時にピアノ教室に通い始め、それから約10年間、毎日勤勉に(まるで仕事のように!)ピアノの練習をしています。

今回は、楽器をされている方に嬉しい情報を見かけましたのでご紹介いたします。

 

やっと、楽器演奏の認知症予防効果が学術的に認められた

楽器演奏は音楽療法の一環として高齢者施設に普及していますが、これまではっきりと「認知症予防に効果がある」という学術研究は示されていませんでした。

ついに2018年、日本認知症予防学会でのエビデンス創出審査において、大阪大学名誉教授赤澤堅造氏の研究が、『認知正常者から認知障害への1次予防効果がある』と認められました。

※ちなみに赤澤氏はCymisというアクセシブルな電子楽器の開発と実践研究を行われており、今回の審査対象の研究でもCymisという楽器を使用しているようです。

 

楽器で脳活!の取り組み

この研究結果を持って、楽器演奏による認知症予防を広めよう、ということで、一般社団法人全国楽器協会が、「楽器で脳活!」という講演会&ミニコンサートを全国各地でおこなっています。

講演者は、脳医学の権威で16万人の脳画像を見てきた、東北大学加齢医学研究所教授・瀧靖之氏。子どもから高齢者までの膨大なMRI画像をもとに、生活習慣と発達加齢の関連性から予防に役立てる研究をされています。

 

楽器演奏が脳にいい、という理由

瀧教授によると、まず、認知症予防には「運動、コミュニケーション、趣味、好奇心」が良い。楽器は、演奏する行為だけに注目しても、脳のいろいろな領域を一度に使うのでよい。さらに、演奏者もそれを聞く人も“楽しい”、win-winならぬ“happy-happy”の関係になることが素晴らしいと述べています。

 

楽器演奏が趣味になる過程で、先に挙げた「運動、コミュニケーション、趣味、好奇心」すべてを満たすことになります。音楽に興味を持ち(=好奇心)、楽器を習いに行く、サークルに入る等、社会とのつながりができます(=コミュニケーション)。そして、(運動とは比較になりませんが)多少なりとも体も動かします(=運動)。楽しく続けるうちにそれが趣味になる、というわけです。

 

今の時代、幸いながら、音楽教室が楽器のレンタルをしたり、大人のためのコースを開催しており、楽器を習い始めるハードルがかなり低くなったと思います。いくつになっても始められますし、上達します。ご興味のあるかたは、ぜひこの機会にチャレンジされてみてはいかがでしょうか。

 

 

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