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認知症|早期発見につなげよう!評価ツールの活用

「基礎知識」で触れたように、認知症は病態別に大きく4つに分類されます(アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症…など)。日本では、認知症を引き起こす疾患のうち、アルツハイマー病は最も割合が高く、6割以上を占めるとされています。
アルツハイマー病は、タンパク質の一種「アミロイドβ」が脳内で蓄積することなどが原因として挙げられていますが、多くの場合、アルツハイマー型認知症と診断される20~30年ほど前から脳病変の進行が始まっているといわれています。

 

 

 

 

認知症に関しては、その前駆状態である軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairmentの段階で予防策をとることにより、症状の進行を遅らせることができると期待されています。

 

アメリカのメイヨー・クリニックで行われた先行研究(70歳以上の男女534名を対象)では、MCIの状態になると、5年以内で約4割が認知症を発症するものの、残りの者はMCIの状態にとどまるか、一部は健康な認知状態(Cognitive Normal)に戻る人もいる 、という報告もあります。

 ※研究詳細は次回以降の記事にてご紹介します

 

MCIは社会生活に支障なく徐々に進行するため、周囲や本人でさえも気づきにくく、見落とされがちです。気づいた頃には既に認知症に進行してしまっている、というケースも多いため、日頃の意識を変え、ご本人やご家族のちょっとした変化・気づきで、できるだけ早期発見につなげていきたいですね。

 

簡便な認知機能の評価ツールとしては、「MMSE(Mini Mental State Examination)」や「改訂長谷川式認知症スケール(HDS-R: Hasegawa’s Dementia Scale-Revised)」 など日本の医療機関でも使用されているものや、また最近では、MCIスクリーンとして、IROOP®(*)でも採用されている「あたまの健康チェック®」などの認知機能検査も出てきています。
こうしたツールをうまく活用して、定期的にご自身の認知機能変化をチェックしながら、将来に向けて日頃から準備していきましょう。

 

ご自身での定期チェックの内容はもちろん、ご家族から見て、気になる症状や認知機能に関して不安に感じること等がある場合は、お近くの認知症専門医(全国の認知症専門医リスト日本認知症学会」より) や、物忘れ外来(物忘れ外来一覧認知症の人と家族の会」より)を受診してみてはいかがでしょうか。

 

*IROOP® :認知症予防のための日本で初めての健常者対象の新オレンジプラン統合レジストリ

 

 

 

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