鳥の鳴き声は自然での聴力検査―8,000ヘルツの高音で鳴く鳥の声―

2020/06/26
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こんにちは。認知症Cafést編集スタッフのSです。

鳥の鳴き声の主は?

つい先日、小さい頃からよく耳にする鳥の鳴き声を聞きながら、急にこの鳥の鳴き声の主の名前を調べてみようと思い立ちました。
今までずっと名前を知りませんでした。

 

テューテュー(低音で) ポッポー(高音 or アクセントをつけて)

テューテュー(低音で) ポッポー(高音 or アクセントをつけて)

 

リズミカルに鳴いていて、朝、布団のなかで、「おっ、また鳴いているな」と時折気づきます。
そんなときは、耳からそのリズミカルな鳴き声が入ってくるのを押しとどめず、横になったまま、その音に身を委ねます。
自然と受け入れられる鳴き声なのでしょう。

検索をしてみた

音で検索できる時代なのでしょうが、今回は、「朝」、「鳥の鳴き声」、「リズミカル」、「テューテュー ポッポー」などのキーワードで検索したところ、声の主が分かりました。

 

その鳥の鳴き声の主はキジバトでした。

 

「yamabato saitama」というユーチューブチャネルでは、キジバトの鳴き声を採録して、公開しています。

https://www.youtube.com/watch?v=qYAOo43QQYo

注:上記のユーチューブのリンク先の画面をスクリーンショットした画像です。

 

このリンク先の動画では、40秒あたりから鳴き声を確認できます。ぜひ、聞いてみてください。
この鳴き声ならば、キジバトという名前を知らなくとも聞いたことがあると思われる方がきっといるのではないでしょうか。

8,000ヘルツという高音で鳴く鳥

音の高さの単位「ヘルツ(Hz)」

音の高さの単位がヘルツ(Hz)です。
音は空気の振動ですが、1ヘルツは1秒間に1回振動することを言い、10ヘルツは1秒間に10回振動することを言います。
数値が小さいと低い音、数値が大きいと高い音になります。

人の耳で聴くことができるのは20~20,000ヘルツ

人の耳で聴くことができるのは20~20,000ヘルツと言われています。
一般的な日常会話はだいたい250~4,000へルツくらいです。

聴力検査の結果では4,000~8,000ヘルツの高さの音から「聞こえ」の低下が始まる

耳鼻咽喉科で一般的に行われる聴力検査は、1258,000ヘルツの間の7つの異なる高さの音の「聞こえ」を確認します。

加齢に伴い、4,0008,000ヘルツあたりの高音域が聞き取りにくくなります。

ヤブサメ―8,000ヘルツという高音で鳴く鳥―

ヤブサメという鳥は、8,000ヘルツとかなりの高音で鳴きます。

 

8,000ヘルツは一般的な聴力検査で最も高い音です。
したがって、この鳥の鳴き声の「聞こえ」の状況の確認は、自然での聴力検査になりますね。

 

ヤブサメの鳴き声を採録したユーチューブ(注:チャンネル名は「isetama」)へのリンクはこちらです。
https://www.youtube.com/watch?v=SXIEyIN5R5M

 

ぜひ、聞いてみてください。

終わりに―百人一首の句から―

夏の到来を告げるほととぎすを詠んだ和歌

ほととぎす 鳴きつる方(かた)を ながむれば ただ有明の 月ぞ残れる

 

百人一首の81番の歌で、作者は後徳大寺左大臣(ごとくだいじのさだいじん)。
ほととぎすが鳴いた方をながめると、そこにはただ有明の月が残っているだけであるという意味の歌です。

出典(アマゾンへのリンク):鈴木日出男, 山口慎一, 依田泰共著『原色小倉百人一首』(文英堂, 1997年)

 

平安時代の王朝の人々は、夏の到来を知らせるほととぎすの初音(はつね)を聞くことを願い、夜を明かして待つことも多かったそうです。初音はその鳥がその季節に初めて鳴く声です。

ほととぎすの鳴く瞬間をとらえようと寝ずに夜を過ごして待つとか、鳴き声を聞いて喜ぶとか風流なことだと思います。

 

ちなみに、ほととぎすの鳴き声を採録したユーチューブ(注:チャンネル名は「leic523」)も見つけました。こちらです。

https://www.youtube.com/watch?v=2F_KfMB5lOs

難聴は認知症のリスク要因

当サイト認知症Caféstでもたびたび言及してきたように、難聴(特に45~65歳の中年期の難聴)は認知症のリスク要因として知られております。
今回の鳥の鳴き声という視点での記事をきっかけに、難聴のことや自分の聴力―音を聞き取りにくくなったかどうか―を気にかけていただけましたら幸いです。

 

 

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