シャワーを浴びるだけで身体が温まる「シャワー浴」の提案―介護・自立支援設備wells(ウェルス)シリーズより―
2019/01/28
Cafést編集スタッフのSです。
昨年(2018年)10月12日、国際福祉機器展に情報収集のため見学に行った際、気になった商品がありましたので、ご紹介します。
wellsシャワー温浴システム〔浴用イス設置タイプ〕です。
主に在宅で暮らす要介護者向けのシャワー浴を提案した商品になります。
国際福祉機器展では、要介護者のお風呂に関する提案は、有料老人ホームなど介護施設向けのお風呂についてのものがほとんどでした。そのなかで、本日ご紹介する商品は在宅生活を過ごす要介護者向けの提案であったため興味深く思いました。
【wells シャワー温浴システム】
この商品がターゲットとしている人たち
座ることができる(座位が可能)というのが前提となりますが、通常の浴槽での入浴が困難になった方に向けた商品です。具体的には以下の方々を想定しています。
- 身体的能力の低下により浴槽をまたぐことができない人
- 認知機能の障害等により湯水を怖がるなど心理的にお風呂を拒否してしまう人
- シャワーでお風呂を済ます人
- 退院したばかりで湯船につかることができない人
この商品の特徴
- お風呂の壁などではなくて、椅子にシャワーがついておりますので、使う場所を選びません。
- 折り畳むことが可能で、コンパクトに収納できます。
注:椅子にシャワーがついています。
注:コンパクトに収納できます。
導入実績
まさに、これから売り出しをしていくという商品です。導入例は数例です。ここでは岡山市での導入事例を紹介します。
岡山市は平成26年1月から全国初の『介護機器貸与モデル事業』に取り組んでいます。この事業では市が指定した最先端の介護機器を市民の方に1割負担でレンタルし、在宅生活を支援しています。この商品はシャワー温浴チェアとして月500円でレンタルされています。
注:詳しくはこちらをクリックしてください。
積水ホームテクノ株式会社について
この商品を開発した積水ホームテクノ株式会社は1963年に創業で、以来50年以上にわたり、戸建てやアパートのユニットバスを造りつづけてこられてきたユニットバス専門メーカーです。
2000年の介護保険開始とともに、入浴介護の支援の領域の研究開発を開始。2013年には要介護者の自立支援・介助者の負担軽減を目指した、介助する人にもされる人にもやさしいシステムバスの「wells」コンセプトが「2013年度グッドデザイン賞」を受賞。以降、一気に営業体制を強化してきました。
注:積水ホームテクノ株式会社のホームページはこちらをクリックしてください。
「wells」シリーズについて
「wells」シリーズもまずは高齢者施設向けの大型システムバスの開発からスタートし、次にサ高住を念頭に置いたコンパクトなシステムバスの開発が続きます。
また、近年は重度化した利用者を介助する高齢者職員の負担軽減を目指したwellsリフトキャリー(介助者にとっての身体負担が大きい「車椅子⇔入浴チェア⇔浴槽」の移乗回数を少なく済ませられる。衣服を脱ぐ、着るの2回で済む。)も開発されました。
そして、今回、主に在宅で暮らす要介護者向けのシャワー浴を提案した商品を開発されたという流れになります。