ブックレビュー|認知症になった家族との暮らしかた

2018/04/02
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認知症の書籍って山のようにあり、文字を見るだけで思わず「うっ…」となってしまいませんか?
そんなときにはこの本を!
本全体の体裁も含め、マンガのイラストがとてもかわいく、全編を通して具体的なショートストーリーを交えながらの構成となり、兎にも角にも読みやすい

筆者、一気に読み終えてしまいました。

書籍紹介 『 よくある「困りごと」への対応がわかる 認知症になった家族との暮らしかた

 

出版:ナツメ社、監修:公益社団法人 認知症の人と家族の会

 

 

 

 

 

認知症の原因や症状などの「カタイ」導入説明から入るのではなく、目の前にいるご本人の具体的な状況・症状・ケア方法にフォーカスしており、時期別の認知症の進み方、またそれに応じたご本人との向き合い方が、本当に分かりやすく書かれています。

 

出版の協力著者である花俣さん(「認知症の人と家族の会」副代表理事)ですが、ご自身の長年にわたる介護経験と、介護現場での豊富なご経験から、介護者の持つケアの悩み・困ったときの対処法などが、とても具体的で、「なるほど、こうすれば解決の糸口になるかもしれない」と思えるような紹介ケースが多く、本当に「ご本人にも、ケアする側の立場にも立った本」でした。

 

もちろん、認知症の基礎知識や、介護に関わる公的支援の利用方法などのコーナーもしっかりと設けてあります。
読み物として、情報量・内容が豊富でありながらも、可愛いマンガ構成で分かりやすく&読みやすいため、
現在認知症に向き合っていらっしゃる方には → 症状別の対応・ケアのお困り事があったときの、いつでも振り返られる“参考書”として
そうでない方には → 将来ご家族やご自身に認知症の症状があらわれたときの“準備書”として
非常におすすめです!

 

 

【余談】

 

筆者自身は、認知症だった祖母や介護をしていた母の背中に思いをはせ、当時、「認知症」という症状、また本人の状態をもう少し理解した上で、あのとき、祖母や母に、こうやって接してあげられたら良かっただろうか、こんな言葉をかけてゆっくり話をすれば良かった…と、非常に感じることの多い書籍となりました。

 

先日ご縁あって、花俣さんに実際にお会いできたのですが、とっても明るくチャーミングな女性、というのが非常に印象深く、とても楽しくお話をさせて頂きました。そんな花俣さんのニッコリ笑顔を思い浮かべて、またこの本を読み返すと、何だかじーんと感じ入ってしまう筆者なのでした。

 

 

認知症であってもそうでなくても、「人と人との関わり方」として大切なものは何か、を考えたとき、とても重要で不可欠なエッセンスがたくさん散りばめられ、認知症に向き合っている方だけでなく、本当に色々な層の方に見て頂きたい衝動に駆られた、筆者「おススメ」の1冊です!

 

 

因みに!花俣さんは認知症に関するブログもされているそうです。

コチラ↓↓↓
福祉の街「学べる認知症」
ブログはもちろん、今回ご紹介した書籍も、是非、書店でお手に取ってご覧いただければと思います。

 

 

 

 

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