お久しぶりです。編集者マツです。
前回の記事執筆から約2年半、私の私生活にもさまざまな変化がありました。
- 引っ越しをしました
- 結婚しました
- コロナに感染しました
今回はそれらの体験の中で感じたことのうち、認知症に(無理やり)関係がありそうな事柄について、取り留めなく書いていこうと思います。
野菜を食べてくれない妻
私自身は数年前に大病を患ってから、なるべく野菜も食べるように心がけていますが、妻はまだ若いためか、とにかくキノコや野菜、特に生の野菜を食べてくれません。
食卓を預かっている主夫の身としては、とにかく野菜を食べてほしいと思っていた矢先、認知症患者の方が入浴拒否をされる場合の対応を思い出し、参考にすることにしました。
そういった認知症の人を前にして、スタッフが保清のための入浴を焦るあまり、半ば強引に入浴を試みることで、次の入浴の機会が困難になっていくことも少なくありません。認知症の人にとっても好ましい生活行為であるはずの入浴が、私たちのかかわり方一つで不愉快なものに変わってしまう可能性があるということをしっかりと認識しておかねばなりません。
このような記事を読んで、私はとりあえず、無理やり野菜を食べさせるという選択肢を外しました。
私のとった工夫
以下、私が妻に対してとった対応です。
- 妻が食べたいものを出す、食べたくなければ残してもいいと伝える
- 鍋やカレーなどの加熱した野菜を、肉と一緒に食べてもらう
- 揚げ物にプチトマトを1個だけ添えてみる
- みじん切りにした野菜やキノコを、ミートソースなどの味の濃いものに入れて出す
- スロージューサーでリンゴやナシと人参などをジュースにして出す
- 野菜を入れたことは必ず妻に伝える
無理に野菜を食べさせようとすれば、必ず苦手意識や抵抗感が出てしまい、ますます野菜を当座けてしまうかもしれません。無理のないところから、少しずつ始めてみることが重要なんだろうと思っています。
一方、みじん切りにして味の濃いものに入れれば、知らずに食べてくれるはずです。それはそれで一つの方法だとは思いますが、個人的には立派な大人をだまし討ちにするような方法だとも感じたため、中に入れた具材は必ず伝えるようにしています。
涙ぐましい努力の結果
そんな取り組みを始めて早9か月。今のところ生野菜を食べてくれるところまでには至っていませんが、プチトマト数個やリンゴにんじんジュースは飲んでくれるようになりました。
また、私が作ったものはとにかく口にしてくれるようにはなりました。
メニューの好き嫌いはともあれ、私との信頼関係は結ぶことができたのかな、と感じています。
まとめ~認知症患者の方との接し方は、人との普遍的な接し方なのではないか~
何事でもそうですが、強引に進められれば目的は達成できたとしても、必ず抵抗感や苦手意識が生まれ、「この人は私の嫌なことを無理やり強いてくる嫌いな人」という先入観を植え付けてしまうでしょう。
必要なことは必要だと伝えつつ、相手の気持ちに寄り添ったり尊重しつつ、少しずつ進んでいければいいのかもしれませんね。