☆イベント情報☆認知症予防に関する老年学・老年医学公開講座―令和元年10月2日―

 

こんにちは、認知症Cafést Online編集スタッフのSです。

東京都健康長寿医療センター主催の公開講座

東京都健康長寿医療センター主催の標記の公開講座の情報(←リンクあり)を入手しましたので、ご案内します。Sは参加予定です。
申し込みは不要で、入場は無料です。

概要

日程 2019年10月2日(水)
13時15分から16時まで
場所 文京シビックセンター 大ホール
料金 入場無料(申し込み不要)

 

チラシ

注:画像をクリックすると、詳細の内容(PDF)が確認できます。

 

主催・問い合わせ

主催:地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター

問い合わせ:広報普及係|03-3964-1141(内線1239)

 

 

とあるグループホームでの出来事

 

こんにちは、認知症カフェスト編集スタッフのmimiです。

 

先日、弊社内のグループホームを訪問した際に心に残った会話がありましたので、シェアさせて頂きたいと思います。

 

とあるグループホームでの出来事

 

訪問した施設は、とても落ち着いた空気が流れていました。

 

介護保険法上での人員基準どおりにスタッフ配置をしているのですが、そうすると日中はお客様9名に対しスタッフ2人。実は、必要なケアをするだけでもバタバタしてしまう可能性も高いのです。
※弊社では基準以上の人員配置を推奨していますが、日本全体の人手不足の流れが関東では顕著にみられます。

 

お客様も、軽度の方が多いわけではなく、半数以上が重度の方とのこと。
そのような状況にもかかわらず、とても穏やかな空気が流れていて、午前中もお昼ご飯前に1時間レクリエーションをして、午後は体を動かすレクリエーションをするなど積極的に活動を取り入れているそうです。

所長に秘訣をお聞きする

 

“穏やかで安心する雰囲気を保っている秘訣はなんですか?”と所長にお聞きしたら

 

  • お客様の生活をどうしたら楽しくできるのか、という視点で常に考える
  • お客様の行動が理解できない時は、自分の身に置き換えたらどうか、と考えてもらう
  • スタッフさんが一度でわからなくても、根気よく伝え続けること
  • スタッフ同士フォローしあうこと

 

所長のまっすぐな思い―人と人が相対すること―

 

認知症のかたとともに生きるのは、人と人が相対すること。
沢山知識を得て頭で理解していても、実際に接すると難しいこともたくさん起こります。

 

それでも、一つ一つの事象に振り回されるのではなく、お客様の生活、人生の終盤をどう楽しいものにできるか。
その視点を持ち続け、そして仲間と助け合えれば難しく思えた壁も乗り越えられる。
所長のまっすぐな想いが伝わってきました。

 

新しく入ったスタッフさん、2年経った今では大活躍。そして「新人のあの時言ってもらったことがわかるようになりました!」と言ってくれているそうです。

 

 

 

☆☆イベント情報☆☆ てんのうだいおれんじカフェ(9/25、我孫子)

 

こんにちは、認知症Cafést Online編集スタッフのマツです。
地域での認知症関連のイベント情報をご案内します。

 

千葉県我孫子で開催される『てんのうだいおれんじカフェ』のご案内です。
「みんなで地域を支え合える住みよいまち作り」がこのオレンジカフェのコンセプトです。毎月第4水曜日に開催しています。

 

 

てんのうだい おれんじカフェ

 

開催日
令和元年9月25日(水) 17時~20時
プログラム 17時15分~18時30分
食事 18時30分~
場所
セントケア我孫子デイサービス(千葉県我孫子市天王台4-5-1 シャトー天王台1F)
内容
「パーソナルカラー入門」~あなたの好きな色は何色ですか~
講師
宇都宮 くに子 氏
料金
実費(軽食・飲み物代500円)
持ち物
上履き

 

どなたでもお気軽にお立ち寄りください!
お好きな時間に、お一人でも、グループでもお気軽にご参加ください。

 

オレンジカフェのお手伝いをしてくれる方も募集中です!

 

問い合わせ先

田中直通/090-3427-7466
セントケア我孫子デイサービス/04-7181-7580

 

 

 

 

病院で記憶力が弱まった高齢者の患者を何とお呼びするか?―敬語の文化を介護の現場でも―

 

こんにちは。認知症Cafést 編集スタッフの星野 周也です。

過去に集めた新聞のスクラップを見返していたら…

過去に集めた新聞のスクラップを見返しておりましたら、
2006年(平成18年)1028日(土)の朝日新聞の土曜日版(赤のbe5面)に掲載されていた、医師の日野原重明さん(2017年ご逝去)のエッセイが目に留まりました。
「95歳・私の証あるがまゝ行く 日野原重明」というコーナーで、タイトルは「病院内での敬語の使い方」となっています。

日野原重明さんのエッセイから

日野原さんによれば、日本の病院では受診者を「患者」と呼び捨ててきた習慣があったそうです。そして、

米国には早くから患者は「お客さん」として丁寧に対応すべきだという考え方があり、「Patient(患者)」のほかに「Customer(顧客)」という言い方が用いられていました。最近、ようやく日本にも患者を大切な顧客として接するビジネス的センスが広がってきました。

 

と言われています。

 

ご自身が院長などとして関わってこられた聖路加国際病院では、患者さんを「〇〇さん」、「〇〇様」と呼ぶ指導をしてきたとのこと。

 

そのうえで、次のように言われています。

名前をスピーカーで呼ばれると困るという方も多いので、番号で呼ぶこともあります。しかし、記憶力が弱まった高齢者たちは、番号を聞いてもピンとこない場合や、拡声機によるアナウンスの声もよく聞き取れない場合もあるので、係が待合室のいす近くまで行って順番を知らせるのがよいと思います。

 

 

「記憶力が弱まった高齢者たち」への対応の記述はぐっとくるところです。記憶力が弱まった高齢者は認知症の高齢者と言い換えることができるでしょう。

 

認知症の方であれば、呼ぶのではなく、近くまで行き、「一緒に行きましょう」とお声がけして、一緒に行くのがしっくりきます。

敬語の指針

日野原さんのこのエッセイはもともと、当時、敬語の指針案が検討されていた社会状況を受けてのものでした。
このエッセイが書かれた翌年の平成19年(2007年)2月に敬語の指針(←リンクあり)がまとめられました。

 

どんな指針の中で私たちは社会生活を営んでいるのでしょうか?
この機会に、この敬語の指針にある第一章「敬語についての考え方」の「第1 基本的な認識」の項に目を通してみると、新鮮な思いが致しました。自分たちが当たり前に使っている言葉を分析的に振り返ることはなかなか出来ないことですので。

 

以下、敬語の指針からの引用です。

身分や役割の固定的な階層を基盤とした、かつての社会にあっては、敬語も固定的で絶対的な枠組みで用いられた。

これに対して、現代社会は、基本的に平等な人格を互いに認め合う社会である。敬語も固定的・絶対的なものとしてではなく,人と人とが相互に尊重し合う人間関係を反映した相互的・相対的なものとして定着してきている。

 

年齢の違い、経験・知識・能力などの違い、あるいは社会集団の中での立場の違い(例えば、先輩と後輩、教える側と教えられる側、恩恵や利益を与える側と受ける側など)や階層(例えば、会社の中の職階)などが存在することを前提とした上で、さらに、これらに基づいた様々な「上下」の関係が意識されるものであることを前提とした上で、人と人が互いに認め合い、互いに尊重し合う関係に立つことを、ここでは「相互尊重」と呼んでいる。「相互尊重」とは、年上の人、先輩、上司、教えてくれる人などに対して、年下の人、後輩、部下、教えてもらう側の人が、敬いやへりくだりの気持ちを持つ場合だけでなく、逆に、年下の人に対して年上の人が、後輩に対して先輩が、部下に対して上司が、教えてもらう側に対して教える側が、それぞれ、相手の立場や状況を理解したり配慮したりする場合をも合わせたとらえ方である。

 

つまり、この指針では、敬語表現により、様々な「上下」の関係を意識しながら、相互尊重の精神を表していると述べられており、なんとも趣深いことと思います。

敬語の文化を介護の現場でも

敬語表現で見られる、相手を立てることや自分がへりくだることを通して相手を敬うというのは、人と人の間で上か下かが問題となるからでしょう。
「上から目線」というのは嫌われることであり、自分もまた相手からそうされて嫌な思いをすることです。

 

これらは当たり前のことのようですが、病や障害を持った方、心身の機能が弱まった方との関係では、当たり前ではなくなってしまっていると思われます。

 

介護現場で勤務していたときに、まわりの介護職が高齢者の方々に失礼な言葉遣いをしている場面を目撃してきましたし、私自身の言動を振り返っても、相手のペースに合わせきれずにイライラしてしまい言葉が荒くなるなどジレンマを経験してきました。

 

敬語の指針に基づき、考えを深めていくならば、「年上だから敬語」、「お客様(顧客)だから敬語」と固定的・絶対的なものとして敬語を捉える視点のみならず、人と人として互いに認め合い、尊重し合う「相互尊重」の表現として捉える視点から、言葉遣いを振り返ってみることが有効ではないかと思います。

 

「できること」(心身の機能など)に違いがみられるとしても、人と人として関わっていれば発生しうるであろう相手への「自然な共感」や「自然な尊敬」があればこその「自然な敬語」が問われています。このとき、結果側の「自然な敬語」のみならず、要因側の「人と人として関わりができているか?」も問われていると言えるでしょう。
これらの考察を下地に敬語の文化が介護現場に行き渡ることを望みます。

 

 

介護職員と介護サービス利用者のための「介護現場革新プラン」

 

本日は認知症Cafest Online編集スタッフのKが、Editor‘s Tweetをお届けします!

介護現場でも働き手の不足が騒がれている

現在、日本では人口約1億2660万人(2017年度)のうち、約27.8%が65歳以上となっており、要介護認定を受けた方も641万2760人います。
(厚生労働省介護保険事業状況報告より)

 

急速に少子高齢化が進む中、現役世代人口(20歳~60歳)も5年間でも200万人減少しています。介護現場でも働き手の不足が騒がれている中、
厚生労働省は2018年12月に介護現場革新会議というものを開催しました。
リンク先参照

業務の切り分け(役割分担)

その中では、介護ロボットやICTの利活用、介護現場の業務負担軽減について議論されています。介護の現場でロボットというとどうしても冷たいイメージや、人と人のケアには向いていないなどの声も聞こえてはきますが、ここでいう介護ロボットやICTの利活用は、
『人にしかできない事は人が行う。人がやらなくてもよい仕事は介護ロボットにお願いする。』ということです。

 

こういった業務の切り分け(役割分担)を上手く行うことで、現場で働くスタッフの時間を生み出し、よりお客様(ご利用者様)に時間を使って差し上げることができると思います。
そうすることで地域における安心の担い手としての役割を果たし続けることができます。

介護現場革新のためのパイロット事業

先ほど話に挙げた、『介護現場革新会議』はこれまでに4回開催されており、
前回、2019年6月に行われた際には、7つの自治体が介護現場革新のためのパイロット事業の発表を行いました。

介護現場革新のパイロット事業では介護ロボットの利活用、介護現場の業務負担軽減など、
様々な取り組みを行っています。

 

その内容に関しては次回以降のツイートでご紹介していきますので、ご期待ください!

 

 

☆☆イベント情報☆☆ やさか町オレンジカフェ(9/20)

 

こんにちは、認知症Cafést Online編集スタッフのSです。

地域での認知症関連のイベント情報

今回は『やさか町オレンジカフェ』のご案内です。
このカフェは認知症の人や介護をするご家族の居場所となるとともに、医療・介護の専門職と、お茶を飲みながらお悩み事などのご相談に応じます。

 

 

 

やさか町オレンジカフェ

 

開催日
9月20日(金) 13時30分~15時30分
場所
セントケア八坂東 小規模多機能
静岡県静岡市清水区八坂東二丁目7-1
内容
『口の健康』と懇談
料金
無料(飲み物付き)
どなたでもお気軽にお立ち寄りください!

問い合わせ先

セントケア八坂東(TEL: 054-371-5960)

 

 

認知症ケアを取り上げた「プロフェッショナル仕事の流儀」を見て

 

こんにちは。認知症Cafést編集スタッフのマツです。

 

先日NHK総合TVで放送された「プロフェッショナル仕事の流儀」では、認知症ケアのスペシャリスト3人が取り上げられていました。

 

  • 同じ目線で当事者にとことん寄り添う大谷るみ子さん
  • 当事者の普通の暮らしを追及する和田行男さん
  • 当事者の願いを全力で叶える加藤忠相さん

 

3者3様のやり方で当事者に向き合う姿は、どれも従来の介護というイメージを払拭するものでした。
今回はこの番組について、私なりの雑観をお伝えします。

介護者のスタンス

番組を見る限り、内容としては誰もが実践できる介護のスキルやメソッドというより、ほかにはまねできない職人芸……良い意味での属人性のようなものを感じました。
しかし、3人には共通するいくつかのスタンスや姿勢のようなものが感じられました。介護者の多くがこのスタンスを取り入れることで、上記3名と同じとまでは言わずとも、かなり高いレベルで当事者に満足していただける介護業界になるはずです。

 

  • 自分と同じ人格を持った個人として、対等な立場で当事者と接する(=劣った人という見方をしない)
  • できないことだけに目を向けるのではなく、できることにも目を向ける(=当事者ができないことだけをサポートし、できることは当事者自身にしてもらう)
  • その人なりの役割を作る
  • 一人ひとりに時間を使い、その人のリズムやテンポに合わせる
  • 当事者の言葉だけでなく、その裏側にある思いや心にまで目を向ける

 

筆者は全盲ですが、介護と同様に福祉として援助を受けることが多い立場として感じるのは、このようなスタンスで接することができる人は本当に少数であるということです。
そして今、筆者がこのように一般企業で働き充実した毎日を送れているのは、弊社のメンバーの多くがこのようなスタンスを持って筆者に接してくれているからにほかなりません(照れくさいので直接には言っていませんが……)。

 

一例をお伝えすると、筆者はオフィスのフロア内の移動には不便さを感じていないので、他のメンバーに誘導してもらうことはありません。ただ、知らない場所に出かけるときや外に昼食に行くときには、たいてい誰かが「一緒に行こうか」と声をかけてくれます。
また、業務内容はITエンジニアの端くれとして介護現場のIT化に携わっていますが、私にしかできない業務もあり、幾分かは当てにしてもらえていると感じています(勿論、悪い意味での属人化にならないように気を付けています)。

 

一方、多くの方が福祉というフィルタを通した瞬間に、相手は自分より弱い立場の人で、何でもかんでもしてあげないといけないと思ってしまいます。
はっきり書きますが、役割のない人生なんてつまらないですし、自分抜きで頭ごなしになんでも勝手に決めないでほしいのです。それは、寿命を全うするまで、絶対にそうです。

社会の中で普通に暮らす

また番組では、社会に出て普通に生活するということも大きなテーマだったと感じました。

 

以前の記事で取り上げた注文を間違える料理店や暗闇のエンターテイメントダイアログ・イン・ザ・ダークもそうですが、高齢者や障碍者(以降、まとめて当事者と書きます)が福祉という枠を超えた意味で社会に出て、普通に健常者のすぐそばにいること自体に、とても大きな意味があります。当事者が普通にそばにいることで、誰もが当事者が特別な存在ではないことを、自然に認識するようになるからです。

 

知らないことや分からないことに対して、人は誰でも怖さを感じ、距離を置きたくなるものです。逆に知ってしまえば怖さを感じることもなく、近寄ることに抵抗もなくなります。当事者が何か困っていたら、自然と声をかけられるようにもなるはずです。

まとめ

今回の番組では介護のプロとして、3名の方を取り上げました。この3名が実践されている取り組み自体は本当に素晴らしく、良くも悪くも他者が並び立てるようなものではないのかもしれません。
しかし、この3名のような方々に引っ張られるようにして、介護の現状は必ず変わっていくはずです。そのためには

 

  • 介護する側のスタンスを変えること
  • 介護される側が恐れずに、可能な限り外に出ること

 

この2点が、社会を変える重要なポイントになるだろうと感じました。

余談:ダイアログ・ウイズ・タイムのご紹介

前述のようなスタンスにいきなり変わるというのは、やはりとても大変です。しかし、その手助けになりそうなイベントが、この夏に開催されました。

 

ダイアログ・ウイズ・タイムは、豊かに年を重ねてきた70代以上の方と実際に対話することで、ネガティブにとらえられがちな老いについて見つめ直せるイベントです。
このようなイベントがもっと頻繁に開催されることで、我々は高齢者をもっと身近に感じ、一人の人間として尊敬し、対等な関係性を築けるはずです。前述したスタンスを変えるためには非常に有効な手立てだと感じています。

※現在、常設に向けてクラウドファンディングを実施中とのこと(9/20まで)。

 

☆☆イベント情報☆☆ オレンジカフェふじみん(9/11、ふじみ野)

 

 

こんにちは、認知症Cafést Online編集スタッフのSです。
ここでは地域での認知症関連のイベント情報をご案内します。

 

今回は『オレンジカフェふじみん』(埼玉県ふじみ野市)のご案内です。

 

 

おれんじカフェふじみん

 

開催日
9月11日(水) 14時~16時
場所
福祉の街 グループホーム鶴ケ岡(埼玉県ふじみ野市鶴ケ岡3-19-84)
料金
100円~200円
問い合わせ先
高齢者あんしん相談センターつるがまい(TEL:049-256-6061)
注:高齢者あんしん相談センターはふじみ野市での地域包括支援センターの名称です。

 

どなたでもお気軽にお立ち寄りください!

 

オレンジカフェふじみんは、認知症になっても住み慣れた地域で安心して過ごせるよう、認知症の方やその家族、地域住民などが集い、交流する場です。
コーヒーやお茶を楽しみながら、日々の悩みを相談したり、顔なじみの関係を築きながら、気軽に安心して過ごせる場所を一緒につくっています。

 

是非一度、足を運んでいただければ幸いです。